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新社屋に社員食堂を付設するにあたり、決済時のICカード種が従来の社員証(Edy)に加え交通系電子マネーも使用可能になり、利便性が向上
社員証(Edy)に加え交通系電子マネーが使用可能に。喫食者は決済時に使用するカードを選択できるようになった。
チャージ機を設置することで、決済時の現金の取り扱いが不要に。利用者の決済時の残高不足によるエラーが激減。
さまざまなデータが容易に抽出できるなど、使いやすいシステムで食堂業者にも好評。
食堂決済システム「Comedor X(コメドール エックス)」は、食堂利用態に合わせた決済システムを選択できます。オートレジシステムは喫食後に食器をトレーごと台に載せるだけの一括決済。オペレーションシステムは先に注文・会計を行います。どちらも使用するカード種を選択してICカードをかざすだけのスピーディーな決済を実現しました。
ランチタイム営業のレストランには、後会計のオートレジシステムを4台設置
終日営業の「イタリアントマト」のレジカウンタには、前会計のオペレーションシステムを2台設置
2016年2月、東京・田町駅の近くにバンダイナムコホールディング様の新社屋「バンダイナムコ未来研究所」が完成しました。以前は東品川を中心に点在していたグループ会社数社が一斉に移転し入居することになったこのオフィスビルの最上階に、「マルシェ」と呼ばれる社員食堂が同時にオープンしました。
このマルシェには、イタリアントマト様が運営する終日営業のカフェテリアと、エームサービス様が運営するランチタイム営業のレストランの2店が入っています。そして食堂決済システムには「Comedor X」が採用されており、カフェテリアは前会計のオペレーションシステムを、レストランは後会計のオートレジシステムを、それぞれ導入しています。
当時、新社屋移転プロジェクトのメンバーで、現在バンダイナムコ ビジネスアーク 総務部 三田総務チームの相澤文和氏と中村琴乃氏に、今回の導入の背景についてお話を伺いました。
「新社屋に社員食堂を付設する計画の段階から、レストランはオートレジにする方向で進めていました。これは移転以前の社員食堂でも使っていて皆が慣れているとともに、釣銭準備の手間や衛生面・セキュリティ面等を考慮し、現金による決済をなるべく避けたかったからです。
ほかにも運営側が使いやすい管理システムがいいなど多々要望はありましたが、最大の要件が、従来より使用していた社員証による決済に加え、交通系電子マネーも使用カード種に加えたい、ということでした。社員証にはEdy機能が付いていますが、SuicaやPASMOも使えるようにしてほしいという要望が社員から寄せられていたためです。通勤で使用している人が多いので需要が高いのだと思います」(相澤氏)
そしてComedor Xを選択した理由について、相澤氏はこう続けます。
「複数のICカードを使用可能にするには、システム的にも決済時のオペレーションも、少し複雑になることがわかりました。重要視していたのは利用者(社員)の負担にならないこと。支払いを済ませるのに何ステップもかかる複雑なものは避けたかった。その点も含めて、Comedor Xはマルチカード対応ということで柔軟性を感じましたし、決済のオペレーションも最小で済む提案をしてもらいました。
あと、運営側のオペレーションが使いやすいことも決め手の一つでした。2店とも食事の提供方法の違いから別々のシステム(POSレジとオートレジ)を採用しましたが、管理プログラムでさまざまなデータが一元管理できるので便利です」
そして現金決済をなくしICカード決済だけの運用にするため、マルシェの入口と出口に2台づつチャージ機を設置。中村氏は「以前はチャージ不足によるエラーなどで、その場で精算するなど現金を扱うことが少なからずありました。今はチャージ機がすぐそばにあるので各々でチャージしてもらえますし、精算のために現金を扱うこともエラーが起こることもなくなりました」と話します。
決済時、ICカードをタッチする前に喫食者自身が使用するカード種を画面で選択する必要があります。「この1ステップが従来より増えたので多少の混雑も予想していたのですが、決済スピードが速いのでレジ付近で滞ったり行列ができることもありませんでした。オープン当初はレジ横に立って利用者を誘導していましたが、最初の1週間くらいで皆さんすんなりと慣れてくれたようです」と中村氏はスムーズな運営に満足されています。
そして今後は、マルシェの利用者を増やすことが目標だとお二人は話します。
「もっと多くの人に利用してほしい。そのために必要なのは喫食データ。これがないと利用者が社食に求めているものが見えてこない。たとえば、ヘルシーブームに乗ったメニューを提供してみても、実はガッツリ系が人気であることがメニュー分析からわかったり。こういった状況の把握ができる喫食データの収集が容易に行えるので、いろいろな角度から分析して利用者アップにつなげていきたいです。
ほかにも、エンターテインメント企業らしく、オートレジの待機画面を利用してキャラクターを登場させたり、企業内の啓蒙ツールとして使えたら面白いかな、とも考えています」(相澤氏)
「以前“骨チェック”という骨密度を計るイベントをしたのですが、決済時に表示される食事の栄養素とイベントの結果を照らし合わせて『今日の食事はカルシウムが足りないかな?』などと確認できたら便利だと思いました。こういったイベントと連携して社員の健康への意識も高めていきたいです」(中村氏)
さまざまなユニークなアイデアを食堂決済システムと絡め、さらにマルシェを活性化していく考えです。
約500席を備える広く見晴らしの良いマルシェ。 朝8時から夜9時までオープン。 椅子やカウチ、座敷、VIP向けの個室など、 さまざまな席種が用意されている。 ミーティングなどで使用する人も多い

(2016年7月13日)
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